西本真一 エジ本
時として書誌の欧文特殊記号などを無視します
2009年8月28日金曜日
Crema 1959
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古代ローマ建築を包括的に扱った書で、きわめて充実した内容を示しています。G. ルッリの有名な本、 Lugli 1957 に2年遅れて出版されていますが、建造技法に関して良く纏められています。 Luigi Crema , L'architettura romana . En...
Lugli 1957
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古代ローマ建築の技法を述べた書として重宝な本。分厚い2冊から構成されています。ローマ建築の建造技術についてはJ.-P. アダムが近年、仏語版と英語版で良い本を出していますが、この伊語版も重要。 考古学者はこの伊語の本を引用することが少なくありません。 Giuseppe Lugli...
2009年8月27日木曜日
Gourlay 1981
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トリノ・エジプト博物館展で、手箒を見て思い出した本。植物繊維を用いて造った箒やサンダル、籠、ロープ、マット、網などの類が研究されています。出土はディール・アル=マディーナ(デル・エル=メディーナ)で、ここは新王国時代の「王家の谷」の墓を造営した職人たち(画工・彫工・石工など)が居...
López 1978-1984 (O. Turin)
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トリノ・エジプト博物館に収蔵されている遺物をすべて掲載している書物はまだ存在していません。歴史ある博物館では悩ましい共通した問題。図版を交えてそれらの抜粋が本でまとめて紹介されたのは1963年で、その英訳が2年後にニューヨークから出ています。 Ernesto Scamuzzi ,...
Leospo 2001
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古代エジプトにおける木製の遺物のすべてを扱っているかのようなタイトルですが、家具がかなり含まれています。仕口と継手の図示が注目されるところ。 カラーページが豊富に掲載されており、大変見やすい構成。トリノ・エジプト博物館に収蔵されているものが紹介されている冊子です。 イタリアには保...
2009年8月26日水曜日
Bellinger 2008
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古代エジプトの庭園に関する本が久しぶりにまた出たかと思ったら、思わぬ展開。 庭園史において古代エジプトや西アジアの庭園は最初に記述され、専門書も出ています。この本はしかし、別の趣向を求めている模様。 John Bellinger , Ancient Egyptian Garden...
2009年8月24日月曜日
Assaad and Kolos 1979
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ツタンカーメン王の墓で発見された遺物にうかがわれるヒエログリフの文字列を、分かりやすく読んでいくという薄い冊子。初めてエジプトへ行った時にはこの本がルクソール東岸のガッディス書店に並んでおり、ヒエログリフを自習する上で当時はたいへん役に立ちました。 Hany Assaad an...
2009年8月22日土曜日
KRI (Kitchen, Ramesside Inscriptions) 1969-1990
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古代エジプトの第19王朝と第20王朝とをあわせて「ラメセス時代」と言われますが、この間の歴史的な文字資料を集成した膨大な量の文献。8巻で総計が3000ページを超えています。8巻目は索引ですが、それ以外は全部、ヒエログリフを手書きで筆写しています。 Kenneth A. Kitch...
Málek 1986
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古代エジプトの彫像(人間の姿の彫刻像)は、死んでミイラにされた時の状態をあらわすのであれば両足が揃っていますけれども、それ以外の場合は何故、右足ではなく左足を前に出していることが多いのか。良い質問を数日前に学生のKimieさんから書き込んでいただいて、これが日本語であまり詳細に説...
2009年8月20日木曜日
Rousseau 2001
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エジプトのピラミッドがどう計画されたかを問う書。著者は教職につきながら、技術者・建築家として活躍した人です。 Jean Rousseau , Construire la Grande Pyramide (L'Harmattan, Paris, 2001) 222 p. S...
2009年8月14日金曜日
Ziegler (ed.) 2002
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イタリア・ヴェネツィアのパラッツォ・グラッシにて2002年の9月から12月にかけて開催された「ファラオ」という名の展覧会のカタログ。275点にのぼる遺物によって構成された展覧会です。カラー図版多数。内容もぜいたくな造りの分厚い本。 Christiane Ziegler (ed....
2009年8月13日木曜日
Hodges 1989
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テレビ番組にもなったピラミッドの建造方法に関する新説。著者は1980年に亡くなっており、別の人によって草稿が出版され、この本となったのは9年後。 斜路がここでも検討されています。建築の仕事に携わった人ですから、技術的な話が多いのが特徴。 Perter Hodges , edite...
2009年8月12日水曜日
Killen 1980
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古代エジプトの家具研究を専門とするキレンの第1冊目の本。家具を網羅しようとする姿勢が目次からも容易に推察することができます。箱などを扱う続巻はすでに1994年に出版されました。 古代エジプト家具の基本文献。この時代における仕口について言及されています。 2002年に再版が出ていま...
2009年8月11日火曜日
BAR (Breasted, Ancient Records) 1906-1907
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エジプト学では" B AR "は飲みに行く店ではなく、 Breasted, Ancient Records の略。 ただし、 British Archaeological Reports を略した BAR というシリーズもあって、紛らわしい。 J. H...
2009年8月10日月曜日
Ashabranner 2002
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巨大なオベリスクのかたちをしたワシントンの記念塔を紹介する一般向けの薄い本ですが、面白い指摘があって、見逃せません。発端はマーシュという外交官。 Brent Ashabranner , photographs by Jennifer Ashabranner and histor...
2009年8月8日土曜日
Curran, Grafton, Long, and Weiss 2009
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オベリスクが西欧の世界においてどのように受容されたかを述べたもの。社会学的な意味を持つ研究。ウィーンに留学中の安岡義文さんからの御教示。いろいろと本や論文を教えてくれる方々が周りにいて、当方としては非常に有難い。 Brian A. Curran , Anthony Grafton...
2009年8月7日金曜日
Vanhove 1996
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エーゲ海に浮かぶギリシアのエウボエア島を舞台とする調査で、複数の石切場と、それらを結ぶ運搬路が対象。Bessacによるフランスの石切場の報告書と同じ1996年に出されています( Bessac 1996 )。比較して見ると面白い。 Doris Vanhove , with...
2009年8月6日木曜日
Bessac 1996
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古代の建造物を造るに際し、石材を調達するための石切場が重要となりますが、その研究については未だ、あまり進んでいないと考えていいと思います。現場に行っても、文字が残っていない場合がきわめて多いですし、石を切り出した痕跡が拡がるだけの場所を、どのように記録したらいいのかの目安もつ...
2009年8月5日水曜日
Korres 1995
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パルテノン神殿の石切場、有名なペンテリコンを舞台とした絵本。61枚に及ぶ詳細な図が何といっても素晴らしい。著者は建築家・修復家で、絵は全部、著者による手書きです。 最初はミュンヘンでの展覧会で図が発表され、そのカタログが Manolis Korres , Vom Pe...
2009年8月4日火曜日
Vartavan and Amorós 1997
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古代エジプトで用いられた樹木に関する研究書。 古代の木に関しては、「すべての時代の木」という題を持つ、以下の6巻本(1949-1955)のうちの第1巻と第2巻が古典として知られていて、そのうちエジプトを扱った部分の W. Boerhave Beekman , "Hoof...
2009年8月3日月曜日
Bülow-Jacobsen 2009
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古代ギリシア・ローマ時代に属する石切場のひとつから見つかった石片には文字を記したものがあり、9000ほどのその中から石切り活動に関わる文字だけを選んで報告した書。 エジプトの石切場調査は最近、増えてきていますが、建築学的な知見がどれだけ増えているかというと、そうでもありません。建...
2009年8月2日日曜日
Endruweit 1994
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エジプトの「アマルナ型住居」と呼ばれるものは、住居の歴史で最初の方に出てくる有名なものになっていますが、それだけを取り上げて論じている専門書ということになると、世界でたった数冊しかありません。その中では、もっとも新しい本です。 Albrecht Endruweit , ...
2009年8月1日土曜日
Willems 2007
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中部エジプトに位置するベルシャ(バルシャ)の発掘調査報告書の第1巻目。ディール(デル)はDeirではなくDayrなのかと訝る向きもあると思いますが、 "Arabic geographical names in this volume are abbreviated ac...
2009年7月31日金曜日
Crozat 1997
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ピラミッドの組積に関わる原論を扱おうとした書。第1章で、ピラミッドに関連したこれまでの論を3つに大別し、建造技術に関わるものは第2章で、さらに3つに分類しています。こうした分け方が大胆。 ファルーク・ホスニによる序文つき。 Pierre Crozat , Système cons...
Burchell 1991
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古代家具の重要な本を出した Hollis S. Baker の家具会社の歩みを辿るとともに、それが同時に世界の家具史を語ることにもなっているという、風変わりな本です。 筆者は家具やインテリアを紹介する一般雑誌の編集を勤めた人。 Sam C. Burchell , A Histor...
2009年7月30日木曜日
Spencer 2009
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大英博物館によるエジプトのナイル・デルタの都市に関する発掘調査の最終年次報告書。冊子体ではなく、電子版として配布する形式を取っています。カラー写真が豊富に使え、何よりも安く作成することが可能で、さらには世界中へ簡単に配布できるというのがポイント。 良いこと尽くめのようですが、まだ...
2009年7月29日水曜日
Clark (ed.) 2007
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カンボジアのシェムリアプに行くと、アンコール地域のクメール建築がたくさん見られますが、それらの中で、たぶん最も複雑怪奇な構成を呈しているバイヨン寺院に関する本格的な研究論文集です。数年前から予告されながら、なかなか出版されませんでした。 Joyce Clark ed., Bay...
Arnold 1987
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ダハシュールに残るアメンエムハト3世のピラミッドに関する報告書。泥煉瓦の巨大な塊が残る遺構です。ドイツ考古学研究所カイロ支部(DAIK)からのシリーズの一冊。 「ダハシュール」の綴りは国によって異なったりするので、検索に際しては面倒なところがあります。ここではドイツ語ですからDa...
2009年7月28日火曜日
Shaw and Nicholson (eds.) 2000
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「大英博物館古代エジプト百科事典」で知られている二人組が纏めた「古代エジプト物質材料技術事典」。類書がほとんどありません。 古代技術の全般ということならR. J. Forbesの全9巻のものがありますが、すでに古く、レイデンのブリル社は現在改訂中。またシンガー、他の「技術の歴史」...
Lancaster 2005
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ローマ時代にコンクリートのヴォールト天井がどのように造られたかを詳細に記した本。図版が豊富で、自分で撮影した写真に点線や矢印などを入れて説明をおこなっており、非常に分かりやすい。遺跡のどこをどう見ればいいのか、参考になります。 近代建築の巨匠である建築家ルイス・カーンの文を巻頭に...
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