西本真一 エジ本
時として書誌の欧文特殊記号などを無視します
2010年1月23日土曜日
Wilkinson (ed.) 2008
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アリゾナ大学の教授R. H. ウィルキンソンが編集した本で、この人の執筆による書籍は何冊か、和訳が出版されています。ウィルキンソンについては以前、 JAEI 1:1 (January 2009) でも触れました。 本書の紹介は、すでに永井正勝先生がなされています。 http://...
2010年1月20日水曜日
Wilkinson 1983
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メトロポリタン美術館のエジプト部門には模写を集めた部屋があって、天井の高い広間の壁面にぎっしりと壁画の写しが展示されています。 「ファクシミリ」は模写のこと。絵の具を使い、壁画を実物通りに描くことを意味します。透明フイルムを壁画の上にかけて、油性マジックで輪郭をなぞる作業は「トレ...
2010年1月19日火曜日
Wilkinson 2000
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現在7つの断片のみが知られているパレルモ・ストーン関連の纏まった研究書。近年、古代エジプトの国家形成の過程についての研究が盛んになってきて、この影響でエジプトの通史を語るに際してはロゼッタ・ストーンと並んで、良く取り上げられる資料となりつつあります。トリノ・エジプト博物館など...
2010年1月18日月曜日
Croom 2007
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古代ローマにおける家具の研究書。ポンペイやエルコラーノ(ヘラクレネウム)などの遺跡から見つかっている家具については Mols 1999 のところで触れましたが、ローマの家具全体を概観した本と言うことになると、類書がないように思われます。 著者はイギリスの地方にある博物館の学芸員で...
2010年1月17日日曜日
Sakarovitch 1998
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スペインのラバサ・ディアス( Rabasa Diaz 2000 (Japanese ed. 2009) を参照)と双璧をなす研究。扱われる時代も重なるところがあります。 ただ、こちらの方は建築書あるいは建築図面というものにこだわっているのが大きな特徴。最初の方で正投象・軸側...
2010年1月16日土曜日
Curto 1984
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トリノ博物館に収蔵された古代エジプトの名品を次々と紹介する分厚い大型本で、高さは32センチ。図版を多数収めており、カラー写真も時々交えています。イタリア語で書かれていて、 Scamuzzi 1963 、またその2年後に出された英訳版の Scamuzzi 1965 の後に刊行された...
2010年1月15日金曜日
Loubes 1984
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奇妙な題名の本ですが、「穴居住宅」というほどの意味の造語。地面を掘ってその中に住むというのは現在の日本ではなかなか考え難いことですけれども、ヨーロッパでは今でもそうした住居に住んでいる地域があります。イタリアの世界遺産、マテーラの洞窟住居はその典型。隣の中国でも見られます。もちろ...
2010年1月14日木曜日
McKenzie 1990
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ヨルダンのペトラ遺跡に関する報告書で、何度も再版が出されている重要な本。マッケンジーによる本の紹介は2冊目です( McKenzie 2007 を参照)。 レヴァントと呼ばれる東地中海岸地域は、古くから交通の要衝で良い場所であったため、諸民族が取り合いを長年続けています。「岩」とい...
2010年1月13日水曜日
Jacques (and Freeman) 1997
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カンボジア・アンコール遺跡の解説書はたくさんありますが、日本で出ているものは観光の紹介に偏りすぎていたりする本が多く、あまり使いものになりません。この本を書いているクロード・ジャックは、アンコール遺跡の編年研究に筋道をつけたG. セデスの弟子で、碑文学者。プレ・アンコール時代から...
2010年1月12日火曜日
Bruguier 1998-1999
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カンボジアに残存するすべての遺構に関し、情報の網羅をめざした基礎台帳。最も基本となる文献です。東南アジア建築研究に際しては必携の書。遺構名からも、また著者名からも文献資料を検索することができます。第1巻は著作リストです。また第2巻は遺構番号や遺構名から引くための索引集。 エジプト...
2010年1月11日月曜日
Barletta 2001
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古典古代建築におけるオーダーの起源をたずねる論考。5つのオーダーのうち、特にドリス式とイオニア式のオーダーについては不明な点が多いと従来、指摘されてきました。改めてこうした問題を探った書。 Barbara A. Barletta , The Origins of the Gree...
2010年1月10日日曜日
Protzen 1993
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インカ建築の技法書として、真っ先に挙げられる本。エジプトやミケーネなどの石造の例と適宜比較しながら、建造技術を丁寧に解説しています。 人間が石で建物を造る時、その扱いが時期や地域を問わず、半ば普遍的であったことが良く了解されます。 近年、スペイン語訳が出ました。 Jean-Pie...
2010年1月9日土曜日
LÄ (Lexikon der Ägyptologie) 1975-1992
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図書館学における分類では「総記」というものがあって、「本に関する本」という位置を占めます。これに相当する書籍をどれだけ活用できるかが、文献探索の大きな鍵となります。 通称「レキシコン」は、世界のエジプト学者たちが総力を結集させた全7巻のエジプト学事典。基本中の基本の文献です。エジ...
2010年1月8日金曜日
Linley 1996
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そのままズバリ、「ヘンな家具」というタイトルがつけられた本です。常識の度を超した大きな家具、えらく緻密な細工が施された家具、またあちこちが可動で、ハシゴや引き出しが隠されていたり、机の天板が広がったりするもの、その他という内容。 David Linley , Extraordin...
2010年1月7日木曜日
Bierbrier 1995 (3rd ed.)
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エジプト学者の総覧です。物故者のみが対象となっていますけれども、きわめて便利。 例えばF. ピートリーがどのような本をかつて出版していたか、調べたい時にはまずこの本から見ればいい。特に弔辞の記事が注目されます。そこでは生涯で1000タイトルほど書いていることが、確か触れられ...
2010年1月6日水曜日
Taylor 2003
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ローマの建築に関する本というのは多数あって、エジプト建築の場合とは大きく違うところです。 要領よくローマ建築の建造過程が纏められた本で、ペーパーバックも出ています。 Rabun M. Taylor , Roman Builders: A Study in Architectura...
2010年1月5日火曜日
Krencker und Zschietzschmann 1938
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「シリアのローマ神殿」という題の本。実際にはシリアとレバノンとの間に拡がるベカー高原を中心として、点々と両国のあちこちに残っている古代ローマ時代の神殿、その他の遺構を報告しています。 バールベックはそのベカー高原の中心に建てられたとてつもない大神殿で、もちろん別扱いとなり、この本...
2010年1月4日月曜日
Aufrère, Golvin et Goyon 1994-1997
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「復原されたエジプト」というタイトルを持つ3巻本。多数の図版を収めており、きわめて有用。フランスの研究者たちが、非常にたくさんのエジプトの建築遺構に関し、復原された姿を提示しています。この本を際立たせているのは、多数掲載されているカラーの水彩画。ゴルヴァンによる作品です。 第1巻...
2010年1月3日日曜日
Naumann 1971 (2nd ed.)
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小アジア、つまり現在のトルコ地域の建築を扱ったもので、内容は500ページを超え、図版も600点余りを収めます。著者はインスタンブールのドイツ考古学研究所の所長だった人。 Rudolf Naumann , Architektur Kleinasiens von ihren Anfa...
2010年1月2日土曜日
Davies 1999
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古代エジプトの新王国時代末期に栄えたディール・アル=マディーナと呼ばれる村にはどのような人が住んでいたのか、その人名録。こういう特殊な字引が造られるというのが面白い。オランダのレイデンを根城としている、ディール・アル=マディーナ研究シリーズのうちの一冊。およそ3200年前の村にい...
2010年1月1日金曜日
Butler 1998
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ピラミッドに関してはここ10年ほどで多くの本が出版されており、たいへんな興隆を見せています。アビュドスの初期王朝の王墓U-jの発掘報告書がドイツ隊によって刊行されたりした(1998年)のもひとつの要因。また、塚を含み持つようなマスタバの存在が再認識され、階段ピラミッドのかたちが出...
2009年12月31日木曜日
Haselberger (ed.) 1999
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人間の眼は垂直や水平の線の知覚に敏感である一方、想像される重量感など、周囲の状況を含んで脳が判断するために、時として曲がったり傾いたりしているという誤った認識がもたらされることがあります。建築を造る際にはこれが支障となり、わざと真っ直ぐであるべき床や梁材をごく僅か、曲げたり傾けた...
2009年12月24日木曜日
Bierbrier 2008 (2nd ed.)
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M. L. ビアブライヤーによる古代エジプト歴史事典の改訂版。全体の約2/3が事典で各項目の短い解説。これにアペンディクスとして参考文献リストなどの諸情報が加わります。 図版はほとんど掲載されていません。 Morris L. Bierbrier , Historical Dict...
村上 2006
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美術家の本。金儲けと美術とを直接結びつけたとして注目を浴び、また反発を覚えた向きもあったのではないかと想像しますが、しかしそのこと自体は、たぶん建築の分野ではあまり珍しいことではありません。建築というのは、基本的に人のお金で建物を造る作業ですから。 そこが個人的には面白いところで...
Davies and Gardiner 1936
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古代エジプトの絵画に関して網羅を図った代表的な著作で、第1巻と第2巻は高さが60cm以上もある大判の書籍。それぞれ50枚以上のきれいな図版を収めています。これもまたルーズリーフ形式で、各図版をバラバラにして見ることができます。全部で104枚の画集。第3巻は文章にて解説。 ニーナ・...
2009年12月23日水曜日
Jéquier 1911
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新王国時代のテーベにおける私人墓の天井画を集めた画集。フリーズ文様も扱っています。 高さが40cmほどの本で、カラー図版を印刷したルーズリーフ形式をとり、バラバラにして見比べることができます。 古くはオーウェン・ジョーンズによる名高い「装飾の文法」( Owen Jones , ...
2009年12月22日火曜日
Frankfort (ed.) 1929
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フランクフォートによるアマルナの壁画集。王宮だけではなく、住居の壁画も掲載しています。 F. G. ニュートン を追悼した刊行物。模写を担当したニュートンのカラー作品の他、デーヴィス夫妻によるものも載っています。 現在では入手の困難な書籍のひとつ。もし今、市場に出たとして...
2009年12月21日月曜日
Kuentz 1932 (CG 1308-1315, 17001-17036)
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" CG "は一般にコンピュータ・グラフィックスを指しますが、 Catalogue General の略称、つまり博物館に収蔵されている遺物の目録を意味する場合が時としてあります。特にエジプト学において、" CGC "とはカイロ・エジプト博...
2009年12月20日日曜日
Arnold 1999
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古代エジプトの末期王朝からグレコ・ローマン時代までの建築を詳しく扱う本。ほとんど類書がありません。アレキサンダー・バダウィが古代エジプト建築史について、それぞれ古王国時代、中王国時代、新王国時代を述べた3巻本を書いており( Badawy 1954-1968 )、末期王朝以降を扱う...
2009年12月19日土曜日
Arnold 1991
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古代エジプトの建築技術に関する、最も権威ある書。出版されてから20年ほど経ちますが、内容はさほど古びていません。 Dieter Arnold , Building in Egypt: Pharaonic Stone Masonry (Oxford University Press...
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