西本真一 エジ本
時として書誌の欧文特殊記号などを無視します
ラベル
建築全般
の投稿を表示しています。
すべての投稿を表示
ラベル
建築全般
の投稿を表示しています。
すべての投稿を表示
2012年6月18日月曜日
Yegül 1995
›
古代ローマの公共浴場については、20世紀末期に出版された包括的な専門の研究書が注目されます。 公共浴場を示すテルマエ thermae は古代ギリシャ語の「テルモス(温かい)」が語源で温浴場の意味。体温計を意味する英語のサーモメーター thermometer や温度を調節する器...
2011年9月12日月曜日
Zwerger (English ed.) 1997
›
古代ローマの木工に関する包括的な論考は Ulrich 2007 として纏められていますが、古代エジプトの木工についての集成となると、 前にも記した通り、なかなか 難しい。 Sliwa 1975 が刊行されていますけれども、これが出てからもう35年以上が経過しています。彼はパ...
2011年5月28日土曜日
Fukuoka Style (FS), 30 vols. + 1 supplementary vol. (1991-2001)
›
FUKUOKA STYLE (福岡スタイル)という、実に面白い季刊雑誌があったのですが、廃刊になって10年になります。第8回福岡市都市景観賞の特別表彰を受賞。 14号の特集は「石に聞く:九州の石の文化(特別記事:沖縄の石造文化)」ということで、この号はとても面白かった。九...
2010年9月11日土曜日
Peschlow-Bindokat 1990
›
太宰治の名作「走れメロス」では親友の石工セリヌンティウスという者が登場し、最後にはメロスと音を立ててお互いに殴り合います。互いをどこまで深く信じていたのかについて決着をつける行為。 セリヌンティウスと呼ばれるこの男、 「今は此のシラクスの市で、石工をしている」 と小...
2010年7月4日日曜日
Herz and Waelkens (eds.) 1988
›
古代における大理石の用法を扱った国際学術会議の報告書。古代ローマの石切場、また石の輸出入に関する研究はワード・パーキンスによって本格的に開始されましたが、その遺志を継承しての国際会議。ワード・パーキンスについては、 Dodge and Ward-Perkins (eds.) 19...
2010年1月17日日曜日
Sakarovitch 1998
›
スペインのラバサ・ディアス( Rabasa Diaz 2000 (Japanese ed. 2009) を参照)と双璧をなす研究。扱われる時代も重なるところがあります。 ただ、こちらの方は建築書あるいは建築図面というものにこだわっているのが大きな特徴。最初の方で正投象・軸側...
2010年1月15日金曜日
Loubes 1984
›
奇妙な題名の本ですが、「穴居住宅」というほどの意味の造語。地面を掘ってその中に住むというのは現在の日本ではなかなか考え難いことですけれども、ヨーロッパでは今でもそうした住居に住んでいる地域があります。イタリアの世界遺産、マテーラの洞窟住居はその典型。隣の中国でも見られます。もちろ...
2010年1月10日日曜日
Protzen 1993
›
インカ建築の技法書として、真っ先に挙げられる本。エジプトやミケーネなどの石造の例と適宜比較しながら、建造技術を丁寧に解説しています。 人間が石で建物を造る時、その扱いが時期や地域を問わず、半ば普遍的であったことが良く了解されます。 近年、スペイン語訳が出ました。 Jean-Pie...
2009年12月31日木曜日
Haselberger (ed.) 1999
›
人間の眼は垂直や水平の線の知覚に敏感である一方、想像される重量感など、周囲の状況を含んで脳が判断するために、時として曲がったり傾いたりしているという誤った認識がもたらされることがあります。建築を造る際にはこれが支障となり、わざと真っ直ぐであるべき床や梁材をごく僅か、曲げたり傾けた...
2009年12月16日水曜日
Schulz 1911 (reprint 1974)
›
イタリアのラヴェンナに建つテオドリクス霊廟は世界遺産にも含まれていますが、この建物に関する論考。 直径が10mちょっとの円筒形をした2階建てで、装飾も控えめな小さい建物ですが、これがなぜ、石造建築の技術を扱う専門書で必ずと言っていいほど登場するのかという理由はまず、ひとつの...
2009年12月14日月曜日
Rockwell 1993
›
古代エジプトや古典古代時代の石材の加工に関して詳細に述べたもの。著者は彫刻家で、実際に石を用いた彫刻作品を制作しており、彼自身のウェブサイトでそのいくつかを見ることもできます。 エジプトからギリシア、そしてローマ時代までにわたる長い歴史を扱う石の技法書は、きわめて稀有。 Pete...
2009年12月13日日曜日
Rabasa Diaz 2000 (Japanese ed. 2009)
›
古代と中世とでは石造建築の造り方が著しく異なり、中世以降の石切りの方法は立体截石術(ステレオトミー)と深く関わることが増えていきます。これは古代の組積方法から変化し、整形した石を積んでいく方法がとられるからで、曲面を交えた複雑な形状を有する屋根を持つ構築物を建てようとする場合...
Choisy 1899 (Japanese ed. 2008)
›
オーギュスト・ショワジーの名著「建築史」が和訳されました。 原著が出版されたのは100年以上も前で、世界中の建築の歴史を記述しようとした意欲作として良く知られています。日本や中国の建築にも、また「新世界の建築」として、新たに情報が伝わってきたメキシコやペルーの建築にも触れら...
2009年11月14日土曜日
Fitchen 1961
›
ゴシックの大聖堂がどのように建造されたかを、豊富に図版を交え、説明している本。非常に有名な本で、しばしば教科書などでも取り上げられています。 John Fitchen , The Construction of Gothic Cathedrals: A Study of...
2009年10月16日金曜日
Nishi and Hozumi 1985
›
日本の伝統建築を英語で紹介している絵本。日本建築について書いている英語の本は案外と少なくて、探すのに苦労します。 西和夫は建築史家。穂積和夫はイラストレーター。ともに知られたベテラン。 Kazuo Nishi and Kazuo Hozumi , Translated, ada...
2009年10月15日木曜日
太田・飯田・鈴木 1966
›
住宅とは何か、改めて考えると迷宮へと踏み込むことになります。この種のことは、事典で引いて確かめるのが一番。ちょっと古い百科事典を繙くならば、 太田博太郎・飯田喜四郎・鈴木成文 、 「住宅」、 『世界大百科事典』第11巻 (平凡社、1966年) pp. 28-40. が以下の文を記...
2009年10月12日月曜日
Kerisel 1987
›
もう最近亡くなってしまいましたが、非常に見識の広かった土木工学者による書。「基礎の過去と現在:建造者による見えない技芸」というその題名が、著者の意図を良くあらわしています。地域・時代を問わず、人間が造った建造物と、それを支えた地盤の研究に一生を捧げた人物です。 Crozat 19...
2009年10月6日火曜日
Ucko, Tringham and Dimbleby (eds.) 1972
›
非常に広範囲にわたった、集落や都市に関する国際的学会の会議録。全部で1000ページを超えます。錚々たる顔ぶれが揃い、発表がおこなわれています。会議が開催されたのは1970年12月。 時代も地域も異なる集落、また都市というものを、今一度見直そうという試み。これだけ大規模な催し...
2009年10月2日金曜日
Crouch and Johnson 2001
›
世界の建築史を学ぼうとする大学の新入生を対象にした本で、副題で良くあらわされている通り、非欧米圏の建築に光が当てられています。アメリカの研究者たちが、それまで情報の欠けていた地域を積極的に取り上げ、また既成の建築史観をも乗り越えようとした企画。 Dora P. Crouch a...
2009年9月30日水曜日
Fleming, Honour, and Pevsner 1998 (5th ed.)
›
建築の事典と言えばいくつかがあって、すでに数冊についてはこの欄にて触れましたが、個人が自分の責任で編纂したものは、やはり面白い。 N. ペヴスナーは近代建築に関する目覚ましい著作を刊行した他、英国の歴史的建造物に関する基本台帳46冊( Buildings of England ,...
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示