西本真一 エジ本
時として書誌の欧文特殊記号などを無視します
2010年6月27日日曜日
Bleiberg and Freed (eds.) 1991
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ラメセス2世に関する国際シンポジウムの記録。本の題名は、イギリスの代表的な詩人シェリーの、非常に有名な詩の一節から採られています。 E dward Bleiberg and Rita Freed eds., Fragments of a Shattered Visage: T...
2 件のコメント:
2010年6月26日土曜日
Hinz 1955
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イスラームでも時代や地域によって度量衡が変わり、特に長さについて調べることは建築の世界では重要な作業となります。しかし、これが案外と見つけ出しにくくて大変。 それらの情報をひとつにまとめた薄い冊子です。 Walther Hinz , Islamische Masse ...
2010年6月25日金曜日
Jomard 1809
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「エジプト誌」の全巻が、今ではネットで見られることについて、すでに Description 1809-1818 にて述べました。ナポレオンによる「エジプト誌」にはテキスト編も含まれており、ジョマールはここに論考を複数、載せています。 欧州に留学中の安岡義文氏による情報。彼...
2010年6月16日水曜日
Wright 1962
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「訳者あとがき」に記されているように、ベッドはもともと日本にはなかった代物ですので、"lit clos"(造り付けの箱型ベッド)だと言われても、すぐに具体的なかたちを思い起こせる人は少ないかと思われます。例えばディール・アル=マディーナ(デル・エル=メディ...
2010年6月15日火曜日
Sorek 2010
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古代エジプトのオベリスクに関してはすでに、たくさんの本が出版されています。この欄で触れたものだけでも9冊。 しかしこの他にも多くの論考があって、ピラミッドについての書籍と比べれば数は少ないものの、特に20世紀の後半からは良書が増えています。 「エジプト誌」にもオベリスクの設計基準...
2010年6月14日月曜日
Barnes 2004
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イギリスにあるオベリスクを集めた本。オベリスクがローマに立っていることに影響を受け、イギリスでは16世紀からエジプトのオベリスクを模して立てるようになります。エドウィン・ラッチェンスやジョン・ソーンなど、有名な建築家たちの名も挙げられており、彼らが建築や庭園へオベリスクを積極的に...
2010年6月12日土曜日
Haring and Kaper (eds.) 2009 / Andrássy, Budka and Kammerzell (eds.) 2009
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記号によって情報を交換する古代からのシステムを考えようという本が二冊、続けて出されました。双方とも国際会議の記録。ふたつには関連があって、同じ人たちが双方に関わっていたりします。 二冊目の序文には、 "The congress was connected both co...
2010年6月10日木曜日
Ikram and Dodson (eds.) 2009 (Fs. Barry J. Kemp)
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バリー・ケンプへ捧げられた献呈論文集。40人以上の研究者たちが論考を寄せています。 「地平線の彼方」というタイトルは、ノーベル文学賞を受賞した米国の劇作家ユージン・オニールの名作で知られていますが、ホメロスの「オデュッセイア」でも、冥界のある場所は「地平線(水平線)の彼方」と表現...
2010年6月9日水曜日
Tietze (Hrsg.) 2008
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題名はずばり、「アマルナ」という本。アクエンアテンとアマルナに関する展覧会がケルンで開催され、そのカタログが出ています。 300点以上の図版を収め、そのほとんどがカラー図版で分かりやすい。 Christian Tietze (Herausgegeben von), mit Be...
2010年6月8日火曜日
Wilkinson 1835
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エジプト学でウィルキンソンと言えば、19世紀の大旅行家であったと同時に記録魔でもあったこのウィルキンソン卿がまず挙げられるべきですが、もうほとんど引用されなくなってきたおかげで、日本では忘れ去られているようにも見受けられます。 しかしイギリスではエジプト学のパイオニアに該当し、1...
2010年1月23日土曜日
Wilkinson (ed.) 2008
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アリゾナ大学の教授R. H. ウィルキンソンが編集した本で、この人の執筆による書籍は何冊か、和訳が出版されています。ウィルキンソンについては以前、 JAEI 1:1 (January 2009) でも触れました。 本書の紹介は、すでに永井正勝先生がなされています。 http://...
2010年1月20日水曜日
Wilkinson 1983
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メトロポリタン美術館のエジプト部門には模写を集めた部屋があって、天井の高い広間の壁面にぎっしりと壁画の写しが展示されています。 「ファクシミリ」は模写のこと。絵の具を使い、壁画を実物通りに描くことを意味します。透明フイルムを壁画の上にかけて、油性マジックで輪郭をなぞる作業は「トレ...
2010年1月19日火曜日
Wilkinson 2000
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現在7つの断片のみが知られているパレルモ・ストーン関連の纏まった研究書。近年、古代エジプトの国家形成の過程についての研究が盛んになってきて、この影響でエジプトの通史を語るに際してはロゼッタ・ストーンと並んで、良く取り上げられる資料となりつつあります。トリノ・エジプト博物館など...
2010年1月18日月曜日
Croom 2007
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古代ローマにおける家具の研究書。ポンペイやエルコラーノ(ヘラクレネウム)などの遺跡から見つかっている家具については Mols 1999 のところで触れましたが、ローマの家具全体を概観した本と言うことになると、類書がないように思われます。 著者はイギリスの地方にある博物館の学芸員で...
2010年1月17日日曜日
Sakarovitch 1998
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スペインのラバサ・ディアス( Rabasa Diaz 2000 (Japanese ed. 2009) を参照)と双璧をなす研究。扱われる時代も重なるところがあります。 ただ、こちらの方は建築書あるいは建築図面というものにこだわっているのが大きな特徴。最初の方で正投象・軸側...
2010年1月16日土曜日
Curto 1984
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トリノ博物館に収蔵された古代エジプトの名品を次々と紹介する分厚い大型本で、高さは32センチ。図版を多数収めており、カラー写真も時々交えています。イタリア語で書かれていて、 Scamuzzi 1963 、またその2年後に出された英訳版の Scamuzzi 1965 の後に刊行された...
2010年1月15日金曜日
Loubes 1984
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奇妙な題名の本ですが、「穴居住宅」というほどの意味の造語。地面を掘ってその中に住むというのは現在の日本ではなかなか考え難いことですけれども、ヨーロッパでは今でもそうした住居に住んでいる地域があります。イタリアの世界遺産、マテーラの洞窟住居はその典型。隣の中国でも見られます。もちろ...
2010年1月14日木曜日
McKenzie 1990
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ヨルダンのペトラ遺跡に関する報告書で、何度も再版が出されている重要な本。マッケンジーによる本の紹介は2冊目です( McKenzie 2007 を参照)。 レヴァントと呼ばれる東地中海岸地域は、古くから交通の要衝で良い場所であったため、諸民族が取り合いを長年続けています。「岩」とい...
2010年1月13日水曜日
Jacques (and Freeman) 1997
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カンボジア・アンコール遺跡の解説書はたくさんありますが、日本で出ているものは観光の紹介に偏りすぎていたりする本が多く、あまり使いものになりません。この本を書いているクロード・ジャックは、アンコール遺跡の編年研究に筋道をつけたG. セデスの弟子で、碑文学者。プレ・アンコール時代から...
2010年1月12日火曜日
Bruguier 1998-1999
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カンボジアに残存するすべての遺構に関し、情報の網羅をめざした基礎台帳。最も基本となる文献です。東南アジア建築研究に際しては必携の書。遺構名からも、また著者名からも文献資料を検索することができます。第1巻は著作リストです。また第2巻は遺構番号や遺構名から引くための索引集。 エジプト...
2010年1月11日月曜日
Barletta 2001
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古典古代建築におけるオーダーの起源をたずねる論考。5つのオーダーのうち、特にドリス式とイオニア式のオーダーについては不明な点が多いと従来、指摘されてきました。改めてこうした問題を探った書。 Barbara A. Barletta , The Origins of the Gree...
2010年1月10日日曜日
Protzen 1993
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インカ建築の技法書として、真っ先に挙げられる本。エジプトやミケーネなどの石造の例と適宜比較しながら、建造技術を丁寧に解説しています。 人間が石で建物を造る時、その扱いが時期や地域を問わず、半ば普遍的であったことが良く了解されます。 近年、スペイン語訳が出ました。 Jean-Pie...
2010年1月9日土曜日
LÄ (Lexikon der Ägyptologie) 1975-1992
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図書館学における分類では「総記」というものがあって、「本に関する本」という位置を占めます。これに相当する書籍をどれだけ活用できるかが、文献探索の大きな鍵となります。 通称「レキシコン」は、世界のエジプト学者たちが総力を結集させた全7巻のエジプト学事典。基本中の基本の文献です。エジ...
2010年1月8日金曜日
Linley 1996
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そのままズバリ、「ヘンな家具」というタイトルがつけられた本です。常識の度を超した大きな家具、えらく緻密な細工が施された家具、またあちこちが可動で、ハシゴや引き出しが隠されていたり、机の天板が広がったりするもの、その他という内容。 David Linley , Extraordin...
2010年1月7日木曜日
Bierbrier 1995 (3rd ed.)
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エジプト学者の総覧です。物故者のみが対象となっていますけれども、きわめて便利。 例えばF. ピートリーがどのような本をかつて出版していたか、調べたい時にはまずこの本から見ればいい。特に弔辞の記事が注目されます。そこでは生涯で1000タイトルほど書いていることが、確か触れられ...
2010年1月6日水曜日
Taylor 2003
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ローマの建築に関する本というのは多数あって、エジプト建築の場合とは大きく違うところです。 要領よくローマ建築の建造過程が纏められた本で、ペーパーバックも出ています。 Rabun M. Taylor , Roman Builders: A Study in Architectura...
2010年1月5日火曜日
Krencker und Zschietzschmann 1938
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「シリアのローマ神殿」という題の本。実際にはシリアとレバノンとの間に拡がるベカー高原を中心として、点々と両国のあちこちに残っている古代ローマ時代の神殿、その他の遺構を報告しています。 バールベックはそのベカー高原の中心に建てられたとてつもない大神殿で、もちろん別扱いとなり、この本...
2010年1月4日月曜日
Aufrère, Golvin et Goyon 1994-1997
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「復原されたエジプト」というタイトルを持つ3巻本。多数の図版を収めており、きわめて有用。フランスの研究者たちが、非常にたくさんのエジプトの建築遺構に関し、復原された姿を提示しています。この本を際立たせているのは、多数掲載されているカラーの水彩画。ゴルヴァンによる作品です。 第1巻...
2010年1月3日日曜日
Naumann 1971 (2nd ed.)
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小アジア、つまり現在のトルコ地域の建築を扱ったもので、内容は500ページを超え、図版も600点余りを収めます。著者はインスタンブールのドイツ考古学研究所の所長だった人。 Rudolf Naumann , Architektur Kleinasiens von ihren Anfa...
2010年1月2日土曜日
Davies 1999
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古代エジプトの新王国時代末期に栄えたディール・アル=マディーナと呼ばれる村にはどのような人が住んでいたのか、その人名録。こういう特殊な字引が造られるというのが面白い。オランダのレイデンを根城としている、ディール・アル=マディーナ研究シリーズのうちの一冊。およそ3200年前の村にい...
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