西本真一 エジ本
時として書誌の欧文特殊記号などを無視します
2013年4月28日日曜日
塩崎 1893
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最近、和歌浦の妹背山に残る平屋の木造家屋について共同執筆で書いたのですが、関連史料の探索を今も続けています(cf. 濱口 1919 、 岡田 1909 )。 西本直子・西本真一 「和歌浦『あしべ屋別荘』と夏目漱石」 武蔵野大学環境研究所紀要 第2号(2013)、武蔵野大...
2012年9月25日火曜日
Vogelsang-Eastwood 1999
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歴史上からその名前が抹殺されていた少年王ツタンカーメン(トゥトアンクアメン)の墓が、かつては細々と水彩画の模写をエジプトで続けたりしていたハワード・カーターによって発見されたのが1922年。今年は発見90周年ということになりますでしょうか。 ツタンカーメンの墓から出土した膨大...
2012年9月23日日曜日
Égypte, Afrique & Orient 3 (septembre 1996)
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Égypte, Afrique & Orient ( http://www.revue-egypte.net/ )はフランスのアヴィニョンから年に4回刊行されている雑誌。毎号のテーマを決めて少数の書き手により紙面を埋める構成を取ることが多く、最近の特集の中では第64号(...
2012年9月19日水曜日
ビックリハウス Super 8 (Winter 1978)
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ビックリハウス Super 9 に続き、その前号を紹介。 目次では「第2回JPC展(日本パロディ広告展)作品カタログ」というのが出てきますが、これは当時、美術を志す人にとっては応募のしやすい公募展で、非常に人気がありました。この回の入賞者の方々の名を、できるだけ正確に挙げてお...
2012年9月15日土曜日
ビックリハウス Super 9 (Spring 1979)
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「 ビックリハウス 」という、紙質はあまり良くない雑誌(月刊誌)が1975(昭和50)年に発刊され、これは1985年11月の最終号(130号)まで続きました。「 宝島 」などと並び、当時に見られたサブカルチャーの隆盛のさまを代表して示す有数の雑誌のうちのひとつ。 最初はぺらぺ...
2012年9月12日水曜日
Moon 2005
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世界遺産に指定されているタンザニアのキルワ島へ行く機会を得ました。東アフリカの沿岸に属し、島々が点在して珊瑚礁が発達しているこの場所は港湾の設営にも適しているため、古来から海外交易によって栄えた場所。 案内役を務めてくださったのは、このキルワ島について学位論文を執筆されている...
2012年9月4日火曜日
Russo 2012
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古代エジプトの第18王朝に活躍した建築家カーは、いったい何者であったのかを詳細に調べ上げた論考です。 職長であり、建築家であったカー( Kha )は、アメンヘテプ2世からアメンヘテプ3世の時代を生きたディール・アル=マディーナ(デル・エル=メディーナ)の住人で、イタリアの偉大...
2012年7月26日木曜日
Kozloff, Bryan, Berman, et Delange 1993
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「アメンヘテプ3世展」は1992年から1993年にかけて開催された巡回展。クリーヴランド美術館を始めとして、次にはルイス・カーンの設計で有名なフォートワースのキンベル美術館に会場が移され、最後はフランスへ飛び、パリのグラン・パレで締め括られました。 周到な準備が重ねられた企画...
2012年7月23日月曜日
Schiff Giorgini, Soleb [5 vols.] (1965-2003)
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ツタンカーメン王の祖父に当たる新王国時代第18王朝のアメンヘテプ3世の治世は古代エジプトの黄金時代であったと言って良く、特にこの王は大規模な記念建造物を各地にたくさん建てました。第19王朝のラメセス2世は「建築王」としばしば呼ばれましたが、アメンヘテプ3世による派手な活動の真似...
2012年7月21日土曜日
Lee 1992
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ツタンカーメンの王墓の発掘の際に ハワード・カーター を助け、出土遺物の保存修復に力を注いだ人物の伝記。 アーサー・メイス は「ツタンカーメン発掘記」全3巻本の発刊当時、カーターとの共著者でした(cf. Carter [and Mace] 1923-1933 、また Mace ...
2012年7月19日木曜日
Valloggia 2011
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早大の研究所に出向き、また本を見せてもらいましたが、アブ・ラワシュ(もしくはアブー・ロワシュ)に残存するラージェドエフ(ジェドエフラー)王のピラミッドの報告書が面白かった。文章編・図版編の2巻本から構成されている2011年に出た書物です。 上部が大きく失われ、もはやピラミッ...
2012年7月17日火曜日
Iversen 1993 (First Published in 1961)
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30年以上経ってから再版されたイヴァーセンの著作。イヴァーセンについては Iversen 1968-1972 や、あるいはヨーロッパにおけるオベリスクの受容史を述べた分厚い Curran, Grafton, Long, and Weiss 2009 、あるいは Robins 1...
2012年7月9日月曜日
Caminos 1954 (Caminos LEM)
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リカルド・カミノスの博士論文。 日本でどこの研究機関が洋書を所蔵しているかを検索できるはずの webcat で今、検索してもこの本は出てきません。しかし以前、筑波大学図書館で確かに読みました。サイバー大学図書室も持っています。ここから借り出して、久しぶりに目を通してみました。...
2012年7月8日日曜日
Uphill 1972
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エジプト学の創設者として名高いフリンダーズ・ピートリー(フリンダース・ペトリー)は90歳近くまで長生きしましたけれども、生涯に1000タイトル以上の著作を残したと、良く引用がなされています。ビアブライアー M. L. Bierbrierによる「エジプト学者総覧」( Bierbr...
2012年6月18日月曜日
Yegül 1995
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古代ローマの公共浴場については、20世紀末期に出版された包括的な専門の研究書が注目されます。 公共浴場を示すテルマエ thermae は古代ギリシャ語の「テルモス(温かい)」が語源で温浴場の意味。体温計を意味する英語のサーモメーター thermometer や温度を調節する器...
2012年6月2日土曜日
Lavin 1992
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カトルメール・ド・カンシーに関する博士論文を刊行した書。カトルメール・ド・カンシー Quatremère de Quincy はエコール・デ・ボザール(École des Beaux-Arts 国立高等美術学校)において有力者であった人ですが、古代エジプト建築に関し、早い時代...
2012年4月2日月曜日
Tosi 1999
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古代エジプトにおける貴族墓に収められた数々の副葬品の量と質によって、彼らが当時占めていた社会的な地位の高さが推し量れるのではないかという論議は昔からありましたけれども、それを数理学的に扱えないかという問いがあって、その土台を構築したのが J. Janssen の主著。 J...
2012年3月30日金曜日
VA (Varia Aegyptiaca) 1985-
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Varia Aegyptiaca (VA) は高さ20cmほどの、灰色の表紙を装丁とした魅力的な小冊子。基本的に年3回発行。たぶんエジプト学に関わる専門の定期刊行物の中で、もっとも書誌が良く分からなくなっているもののうちのひとつかと感じられます。 かなり昔のこととなります...
2012年3月5日月曜日
Rammant-Peeters 1983
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OLA のシリーズの中の知られた一冊。 新王国時代の神殿型貴族墓(tomb chapel:トゥーム・チャペル)の背後には、せいぜい高さが数メートルの、小さな規模のピラミッドが造られました。かつてピラミッドは王の墓であったわけですが、新王国時代に至るとその伝統が途絶え、代わりに貴族...
2012年1月31日火曜日
BACE 22 (2011)
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The Bulletin of the Australian Centre for Egyptology ( BACE ), Vol. 22 (2011)が送られてきました。 背表紙に紙が貼ってあり、誤って2008年と印刷された発行年が2011年に訂正されています。珍しいミス。...
2011年12月31日土曜日
Hartmann 1989
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古都エルカブとネクベト女神に関する博士論文。 ドイツに留学中の安岡君が手配してくれ、マイクロフィッシュの形態にて頒布されていたこの論考にようやくアクセスすることができました。 註は1150を超え、初期王朝から神殿が造営されたエルカブの長い歴史を論述しています。 エルカブ(Elka...
Shoukry 2010
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マルカタ王宮に関する最新の論考。 「マルカタ」の綴りは、この論文では"Malqatta"となっており、ここにはアラビア語の表音についての普遍的な難しい問題と、地名の意味をあらわす努力、及びマルカタが位置するルクソールの現地での方言の表記の問題が同時にあらわれ出...
2011年12月29日木曜日
Birch (ed.) 1737 [Works of John Greaves, 2 vols.]
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クフ王のピラミッドに関する測量は、かなり古くからおこなわれていたようです。 でも外形ではなく、ピラミッド内部の計測となると、まったく別の話。 実測の結果に基づいて、オクスフォード大学の天文学者ジョン・グリーヴス( John Greaves : 1602-1652)は17...
2011年10月12日水曜日
Lepsius 1849-1913
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Description 1809-1818 のところで述べたように、 C. R. レプシウス (1810-1884)による通称「デンクメーラー」はナポレオンの「エジプト誌」と並び、エジプト学の中では今でも重用される書で、大判の図版を用いた記念碑的な著作。ヒエログリフの記録など...
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