2009年10月16日金曜日

Nishi and Hozumi 1985


日本の伝統建築を英語で紹介している絵本。日本建築について書いている英語の本は案外と少なくて、探すのに苦労します。
西和夫は建築史家。穂積和夫はイラストレーター。ともに知られたベテラン。

Kazuo Nishi and Kazuo Hozumi,
Translated, adapted, and with an introduction by H. Mack Horton,
What is Japanese Architecture?
(Kodansha International, Tokyo, 1985.
Originally published under the title
"Nihon kenchiku no katachi:Seikatsu to kenchiku-zokei no rekishi"
by Shokokusha Publishing Co. Ltd., Tokyo, 1983)
144 p.

全体は4つに分かれ、社寺建築、住居と都市、城郭、数寄屋建築の順に説明。けっこう欲張りです。

WORSHIP: The Architecture of Buddhist Temples
and Shinto Shrines

DAILY LIFE: Residential and Urban Architecture

BATTLE: Castles and Castle Towns

ENTERTAINMENT: Architecture in the Sukiya Spirit

工具から仕口の話、伊勢、出雲、奈良や京都の諸遺構、茶室、城下町まで扱っており、それらを英語で何と表現するかを調べる時に便利です。非常に厚い建築学事典というのも出版はされているのですが、こちらは何と言っても、図から探し出すことができるという大きな利点があります。

茶室の下地窓をどう表現するかを調べていて、ここで"wattle"が用いられているのを見て思わず膝を打ちました。イェーツの「イニスフリーの湖島」で出てくる小屋の説明に、これが出てきます。
茶室の簡単な起こし絵まで折り込みで用意されており、魅力的な本。

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