2011年5月26日木曜日

BACE 20 (2009)


今までBACEの18号、19号を紹介しながら、20号は無視していたことに遅ればせながら気づいたので、この号の目次のみ転載。
Mahranの論文は、目次では109ページから始まっていることになっていますが、実際には107ページからです。


Bulletin of the Australian Centre in Egyptology (BACE), vol. 20 (2009)
142 p.

Contents:

Editorial Foreword (p. 5)

Gillian E. Bowen,
"The Church of Deir Abu Metta, Dakhleh Oasis: A Report on the 2009 Excavation" (p. 7)

Donald Chiou and Karin Sowada,
"A Coffin of Imported Conifer Wood from Saite Period Saqqara" (p. 27)

Christopher J. Davey,
"A Metalworking Servant Statue from the Oriental Institute, University of Chicago" (p. 37)

Colin A. Hope, Gillian E. Bowen, Jessica Cox, Wendy Dolling, James Milner and Amy Pettman,
"Report on the 2009 Season of Excavations at Mut el-Kharab, Dakhleh Oasis" (p. 47)

Miral Lashien,
"The so-called Pilgrimage in the Old Kingdom: Its Destination and Significance" (p. 87)

Heba Mahran,
"A Talatat Block in the Mallawi Museum" (p. 107)

Marcus Müller,
"Facing up to Cruelty" (p. 115)

Mahranによるタラタートの論文は石材を加工している風景を報告していますので、短いけれども建築学関係者にとっては価値があります。石に鑿をあてて木槌を振り下ろそうとしている場面を紹介(Fig. 1)。
タラタートに描かれている情景ですから、おそらくはタラタートを加工している様子かと思われるんですが、石の大きさは人物像の高さから判断して長さが1メートルほどはありそう。
他方でタラタートを労働者が肩に載せて運搬している別のレリーフがすでに知られており、そこでは正しく50センチほどの長さで石が描写されていますから、このちぐはぐな表現が面白いところです。

アマルナ時代のタラタート(タラッタート)については、Kramer 2009Vergnieux 1999Vergnieux and Gondran 1997López 1978-1984 (O. Turin)などを参照。

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