今号でも変更があって、これまで巻頭にあった"Editorial Foreword"がなくなっており、目次のあとにすぐ本文が続いています。
最新号の目次が、まだEESのHPに載っていないらしい点は惜しまれるところ。
The Journal of Egyptian Archaeology (JEA), Volume 94
(The Egypt Exploration Society, London, 2008)
(iv), 348 p., VIII plates.
バリー・ケンプがアマルナの2007年から2008年にかけての発掘調査報告を冒頭に67ページ書いており、これが最も長い論考となります。単純埋葬に関して比較的丁寧に報告しています。
報告内容は多岐にわたっており、3Dのレーザー・スキャンも始められた模様。
アマルナについての文献は、アマルナ・プロジェクト(Amarna Project)のページ:
http://www.amarnaproject.com/pages/publications/index.shtml
にて細かく広範に網羅されているので非常に便利です。このリストではForthcomingのものまで含めている点が有用。Barry J. Kemp (ed.), Amarna Reportsの目次も記載しています。
非常に精巧に作られたアマルナ王宮の模型の紹介も、大きな見どころとなっています。
今号には日本人が2人執筆しており、面白かった。
ひとりは古代エジプトにおける鹿の資料を網羅した研究。ハリネズミの研究をおこなった博士論文をかつて見たことがありましたが、エジプトにおける鹿というものを知らなかったので、楽しめました。
もうひとりは当方も良く知っている安岡義文君の発表。柱の再利用について触れています。
この雑誌に日本人の名前が執筆者として掲載されるのは、内田杉彦先生、高宮いづみ先生に次いで3番目と4番目だと思います。
Brief Communicationsで掲載されているもののうち、
Mark Depauw,
今号には日本人が2人執筆しており、面白かった。
ひとりは古代エジプトにおける鹿の資料を網羅した研究。ハリネズミの研究をおこなった博士論文をかつて見たことがありましたが、エジプトにおける鹿というものを知らなかったので、楽しめました。
もうひとりは当方も良く知っている安岡義文君の発表。柱の再利用について触れています。
この雑誌に日本人の名前が執筆者として掲載されるのは、内田杉彦先生、高宮いづみ先生に次いで3番目と4番目だと思います。
Brief Communicationsで掲載されているもののうち、
Mark Depauw,
"A 'Verlan' Scribe in Deir el-Bersha: Some Demotic Inscriptions on Quarry Ceilings"
(pp. 293-295)
は、ベルギー隊による中部エジプトの石切場調査の一端がうかがわれる内容で興味深い。何と、左から右に書かれている(!)デモティックのインスクリプションが紹介されています。鏡に映したかのような逆転した文字列が記されているわけで、同様の例がシディ・ムーサでも観察されるという点はきわめて刺激的です。
このふたつの石切場の天井には多数の文字が記されていますが、ようやく本格的な研究が開始されました。今後の研究の進展が楽しみなところ。
Stephen W. Cross,
は、ベルギー隊による中部エジプトの石切場調査の一端がうかがわれる内容で興味深い。何と、左から右に書かれている(!)デモティックのインスクリプションが紹介されています。鏡に映したかのような逆転した文字列が記されているわけで、同様の例がシディ・ムーサでも観察されるという点はきわめて刺激的です。
このふたつの石切場の天井には多数の文字が記されていますが、ようやく本格的な研究が開始されました。今後の研究の進展が楽しみなところ。
Stephen W. Cross,
"The Hydrology of the Valley of the Kings"
(pp. 303-310)
もかなり面白い内容です。洪水が起こり、土砂で王家の谷の墓が埋まってしまった経緯が考察されています。
もかなり面白い内容です。洪水が起こり、土砂で王家の谷の墓が埋まってしまった経緯が考察されています。
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